2020,03,17, Tuesday
Jeff Berlinのベースソロを採譜して弾いてみました。
渡辺香津美の1987年のアルバムから「City」です。 Bill Brufordとのトリオ作で、Allan Holdsworthのトリオに影響受けたのだろうアルバム作品です。 20歳頃に一度ライブでカバーしたけど、ソロはアドリブで弾いたので今回改めて。 Jeff Berlin’s Bass Solo transcription - City やはりJeff Berlinは凄いです。 最近はほんとソロの上手なベースプレイヤーが多いですが、ここまでよどみ無くキレイに弾ける人はいないです。しかもあのスピード感で。世界中のベースプレイヤーが嫉妬するはずです。当時のJacoも含め。 プレイに努力の跡が凄く残っているので、機械的でハートが無いような表現をされたりしますが、オリジナルレコーディングを聴けば分かります。僕の演奏に比べて遥かにエモーショナルに情感表現豊かに弾いています。コピーしても全く及びません。 ただ凄すぎるので、聞き手が処理しきれないこともあるのかな。最近の彼はプレイスタイルが少し違い、もっとレガートで多少落ち着いて聞けるかもしれません。本人もこの頃のようには弾かないし、弾けない、というようなことを言ってた気がします。 Jeff Berlinは一度僕がバークリー時代に学校に来たのでその時ライブを観ました。多分1997年くらい。 Mick Goodrickのトリオで、ドラムは確かファカルティの誰か。4ビートジャズでスタンダード中心。 そのライブが凄くて、自分の中では今でも3本の指に入るライブです。 当時の自分はほとんど演奏に興味がありませんでしたが、それでも大分刺激を受けました。Jazz、即興演奏での表現の自由さと可能性に感動し、それと同じくらい落胆しました。Jeff Berlinの演奏CDを避けるくらい。 今となっては落胆することは無いので普通に聞きます(笑) 自分とは大分スタイルの違うプレイヤーですが、大好きなプレイヤーです。
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2017,03,26, Sunday
YouTubeにアップした音はちょっと塩漬けすると音が良くなるかもよ?
前回まではYouTubeのノーマライズについて測定検証してきましたが、 今回は実際にYouTubeにアップロードした音の音量がどのように変化するか、 実際に音をアップロードして実践検証して行きたいと思います。 アップロード方法は2Mixを48k24bitのWAVファイルで用意し Final Cut Proに取り込みFull HDで作成、直接FCPから共有アップロードしています。 まず同じ曲を2種類の音圧で用意しました。 一つはがっつりマキシマイズしたもので、ラウドネス値も-6.7LUFS。 一つは先の結果からラウドネス値が-13.0LUFS、ピーク値-1.0dBFSになるように調整したもの。 下記はアップロード前にラウドネスメーターで測定した結果です。 がっつりマキシマイズしたオリジナル (ラウドネス値-6.7LUFS) YouTube用マスタリング音源オリジナル(ラウドネス値-13.0LUFS) 次にアップロードしたものを前回までの方法と同じようにYouTubeで再生して測定した結果です。 がっつりマキシマイズをYouTubeで再生 (ラウドネス値-6.8LUFS) YouTube用マスタリング音源をYouTubeで再生(ラウドネス値-13.0LUFS) あれ、ほとんど変わってない!? もしかしてアップロードしてからノーマライズされるまでにタイムラグがあるのか? ということで何度か計測し直していたところ、2日目に変化が。 がっつりマキシマイズをYouTubeにアップして2日後に再生 (ラウドネス値-11.3LUFS) YouTube用マスタリング音源をYouTubeにアップして2日後に再生(ラウドネス値-13.0LUFS) 無事ノーマライズ処理されました。 やはりアップロードして直ぐに測定したものはノーマライズ処理されていなかったということですから、アップロードしただけで何が変化するかがわかります。 ラウドネス値は0.1LUFSの変化でほぼ変化無しとみても良いと思いますが、 ピーク値は0.6か0.7dBFS上がってます。 エンコードでインターサンプルピークが発生するのは予想通りですが、 思った以上に変化が大きく、-1.0dBFSをピーク値ターゲットにするのは正解ですね。 で、ノーマライズの方ですが、 YouTube用マスタリングの方は変化無し。-13LUFS。 がっつりマスタリングの方は4.9下がって-11.3LUFS。 その差1.7。うーん、 変わらないね!とはとても言えない差。 思ったよりがっつりマスタリングがノーマライズで下げられなかった。 というより、前回までの測定でも-11.3LUFSってトップクラスにデカイ。 インスト曲で4パートのシンプルな音なのが逆に下げる必要が無い、と解析されたのか!? これだと13.0LUFSをターゲットは失敗にも見える。 13LUFSターゲットのYouTube用マスタリング音源も-11.3LUFS前後まで上がるのが本来のノーマライズだと思いますが、 やはり音量を上げる方向には作用しないということでしょう。 次は実際にターゲット値を数種アップロードしてノーマライズの挙動を確認していきます。 曲は某番組テーマ曲。オリジナルのマスタリング前の音源のラウドネス値は-21.7LUFS。 -16、14.5、-13、−11.5、−10、−8.5LUFSと7種類を用意して比べてみることに。 -8.5LUFS → -14.8LUFS peak -6.5db -10LUFS → -15.0LUFS peak -5.4db -11.5LUFS → -15.1LUFS peak -4.3db -13LUFS → -15.3LUFS peak -3.2db -14.5LUFS → -15.4LUFS peak -2.6db -16LUFS → -15.4LUFS peak -1.4db -21.7LUFS → -21.7LUFS peak -8.8db やはり-21.7LUFSの音源はそのままで上げる処理は行われず。 下げられたものの中心値は-15.1LUFSくらいでしょうか。 -14.8〜-15.4LUFSということなので、まあまあ揃っています。 が、この曲の場合ターゲット値は-15LUFSで良かったという感じ。なんでこんなに下げられてしまうのだろう? 先述の曲と比べるとラウドネス値に4LUFS程の差があるわけで、どういうアルゴリズムなのか気になります。 実際の音を公開するわけにもいかないのですが、違いとして思い浮かぶのは3点。-11.3LUFSになった先述の曲をA、番組テーマ曲をBとすると、 ・曲の長さ。Aは12分以上。Bは18秒。 ・Aはジャムセッション的な音源でナチュラルなミックス。Bはそれなりに派手なミックス。 ・Aは全生楽器だがダイナミックレンジは普通。Bはほぼ打ち込みでロゴ部分とBG部分で分かれており音量差あり。ロゴ部分はVUもかなり振れる。 個人的には3番目が原因として怪しいか。短時間的や一時的なラウドネス値を考慮するアルゴリズムになっているのでは?と思いますが、わかりません。 とにかくターゲット値はミックスや曲によって±2LUFS程度の変動があるということだけは事実として残りました。 ラウドネスターゲット値は中心値としては-13LUFSだけど、実は-11LUFSまで稼いでおけば、曲によってもっと大きい音になる可能性もあるということです。 マキシマイズ、リミッティング無しで-11LUFSや-13LUFSの数値になる曲ってそう多くないと思われるので、やはりマスタリングは必要ですね。 それもYouTube専用のマスタリングにする方が有利です。もしくはSpotifyと共通の-11LUFSも有りなのでは? どちらにしろちょっと-13LUFSは音楽用としては高過ぎかな...もう少し小さければ大部分の曲はマキシマイズが要らなかったと思うのだけど。 最後にアップロードからノーマライズが行われるまでのタイムラグですが、今回の場合、 2/15 18:46アップロード。 2/16 01:00変わらず。 2/16 16:32変わらず。 2/17 15:44変わらず。 2/18 15:12ノーマライズ確認。 ということで3日。他も大体3日目には処理されていました。 逆に短期間CMなんかの場合は裏技も使えるか... 第4回に渡った今回の検証も一応最終回。 要点をまとめます。 ・ノーマライズは音量を下げる方向にしか作用しない。 ・ターゲットラウドネス値の中心値は約−13LUFS。曲により±2LUFS程度の変動あり。-11LUFS位まで稼いで効果がある場合もあるかも。 ・True Peak値は-1.0dbを最大とすれば安全。 ・アップしてノーマライズされるまでは時間がかかるので、公開日には最低3日余裕を持つ。 ・未だにアメリカンヒットは女性のセクシー画像ばかり。 ・J-Popは動画タイトルに「/」を使う。 ちょっと結論としては弱い感じもするので機会があればもう少し検証したいですね。
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2017,03,21, Tuesday
Hit曲の音圧解析 (J-Pop編)
さて前回に引き続きYouTubeヒット曲のラウドネス値測定、J-Pop編です。 今回はYouTube公式の2016年「音楽」トップトレンド動画(日本)Top 100というプレイリストを上から順に。といった感じで測定してます。あとは同じアーティストで被らないように適当に。 PPAP(Pen-Pineapple-Apple-Pen Official)ペンパイナッポーアッポーペン/PIKOTARO(ピコ太郎) 2016/08/25 に公開 -13.1LUFS -4.4db 前前前世 (movie ver.) RADWIMPS MV 2016/08/19 に公開 -12.8LUFS -3.6db 欅坂46 『サイレントマジョリティー』 2016/03/15 に公開 -13.4LUFS -4.9db 星野 源 - 恋 【MUSIC VIDEO & 特典DVD予告編】 2016/09/20 に公開 -12.7LUFS -1.0db [MV] Perfume 「FLASH」 2016/04/12 に公開 -11.7LUFS -2.5db JY 『好きな人がいること』Music Video Short Ver. 2016/07/10 に公開 -13.3LUFS -2.4db 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE / Feel So Alive 2016/03/08 に公開 -13.6LUFS -1.0db ケツメイシ / 友よ ~ この先もずっと・・・ MV 2016/04/05 に公開 -12.4LUFS -3.7db Flower 『やさしさで溢れるように』 【映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』主題歌ver.】 2016/05/24 に公開 -12.3LUFS -3.9db 岡崎体育 「MUSIC VIDEO」Music Video 2016/04/19 に公開 -11.1LUFS -1.4db 【フル】RADWIMPS/スパークル(映画『君の名は。』主題歌)cover by 宇野悠人 2016/08/26 に公開 -14.8LUFS -2.8db Dream Ami / トライ・エヴリシング (Dream Ami version) 2016/03/31 に公開 -13.9LUFS -2.2db 平井 堅 『魔法って言っていいかな?』MUSIC VIDEO(Short Ver.) 2016/06/15 に公開 -14.5LUFS -1.5db BABYMETAL - KARATE (OFFICIAL) 2016/03/17 に公開 -13.0LUFS -4.9db 安室奈美恵 / New Single「Mint」-short ver.- 2016/05/09 に公開 -13.4LUFS -3.8db J-Popの2016年YouTubeヒット曲のラウドネス値平均は-13.06LUFS。 最高は岡崎体育で-11.1LUFS。海外編も含め全体で最大値。 最低は演ってみた系でRADWIMPSカバーの-14.8LUFS。 3.7の上下差。うーん、無視出来ない差。 それから今回はピークに達した音源が一つも無かったのも特徴。ノーマライズされている可能性高し。 15曲ではサンプルも少ないけど… ここまでの結果を見ると-13LUFSをターゲットにするのは中心値として考えればあながち間違いでも無さそう。とはいえ、大分バラツキがあるので結論としては雑な気がします。 これをふまえ、次回は実際に音をアップロードして検証する実践編です。
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2017,03,18, Saturday
Hit曲の音圧解析
さて前回の予告通り、YouTube上でのヒット曲のラウドネス値を測定していこうと思います。 OFFICIALなものを中心に、ランキングを参考にしつつ多少ランダムになるよう、適当に思いつきも混ぜてます。 今更ですが測定方法はMac版 ChromeでYouTube再生してMac Pro(late2013)のアウトからデジタルでProtoolsに取り込み、Youlean Loudness Meterで測ってます。 数が多いのでキャプチャ画像は省略します。新しい順でいきましょう。 Ed Sheeran - Shape of You [Official Video] 2017/01/30 に公開 -13.5LUFS -4.2db ZAYN, Taylor Swift - I Don’t Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker) 2017/01/26 に公開 -15.7LUFS -3.8db The Chainsmokers - Paris (Lyric) 2017/01/12 に公開 -12.5LUFS -1.7db DJ Snake - Let Me Love You ft. Justin Bieber 2016/11/29 に公開 -12.7LUFS -1.5db Andra - Why (Official Video) 2016/08/11 に公開 -12.6LUFS -2.0db twenty one pilots: Heathens (from Suicide Squad: The Album) [OFFICIAL VIDEO] 2016/06/21 に公開 -13.7LUFS -2.8db Ariana Grande - Into You 2016/05/23 に公開 -12.6LUFS -2.1db Sia - Cheap Thrills (Performance Edit) 2016/03/21 に公開 -13.2LUFS -3.0db Fifth Harmony - Work from Home ft. Ty Dolla $ign 2016/02/26 に公開 -12.4LUFS -1.8db Little Mix - Black Magic 2015/05/29 に公開 -13.3LUFS -3.5db Ellie Goulding - Love Me Like You Do (Official Video) 2015/01/22 に公開 -13.2LUFS -3.2db Katy Perry - Dark Horse (Official) ft. Juicy J 2014/02/20 に公開 -15.2LUFS -5.2db Shakira - Can't Remember to Forget You ft. Rihanna 2014/01/30 に公開 -13.3LUFS -4.0db 上記OFFICIAL系の平均は-13.37LUFS。 最高はfifth harmonyで12.4LUFS。 最低はZAYNで-15.7LUFS。Katy Perryも-15.2LUFS。 前述の事前情報には近い値で収まっているとはいえ、3.3のバラツキは小さくない。 このバラツキ加減だと単純にラウドネス値で調整されてるわけでもないかもしれないですね。 近いけど別の、Google独自のアルゴである可能性が高いです。 ピーク値は平均-3.05db。OFFCIALものはピーク値に余裕があるものも多く、これらはYouTube側でノーマライズされたということでしょう。 YouTubeにアップロードされた時にエンコードで変わっているだろうからアップロード前は推測するしかないけど、元は大きくとも-0.5dbから-1.0dbと考えて、元ファイルのラウドネス値は-11LUFS前後なのかな? ストリーミング関係、特にSpotifyとマスタリングは共通にしてるのかもしれないですね。 というか今気づいたけど、これほとんどVevoじゃん。 そっちの規格に合わせちゃってんのかも。 Vevoはきっと特別な契約結んでいるだろうから通常のノーマライゼーションとは違う処理がされているかもしれないし、あんまり参考にならない可能性もあるな。 ということでもっとリリースありきのOFFICIALじゃないYouTuberっぽいやつ、 先述のStrange Arrangeみたいなのを測定した方がいいか。それとOFFICIALでもVevoじゃないやつ。 Alan Walker - Faded (Remix) Cutting Shapes & Shuffle Dance 2016/08/31 に公開 -11.8LUFS mom-8.4 -3.1db Anderson .Paak & The Free Nationals: NPR Music Tiny Desk Concert 2016/08/22 に公開 -15.5LUFS mom-8.9 +0.5db Gabbroo (Full Song) | Jassi Gill | Preet Hundal | Latest Punjabi Song 2016 | Speed Records 2016/08/11 に公開 -13.7LUFS mom-9.6 -3.7db Lexy Panterra - Used to Know (Twerk Freestyle) [4K] | Twerking & Dance Music 2016/07/29 に公開 -20.3LUFS mom-15.9 -8.9db VALERIY STEPANOV, JAY STAVE, PAUL KHOLODYANSKIY - THE CHICKEN 2016/04/03 に公開 -13.4LUFS +0.6db Rihanna - Work ft. Drake (R3hab Remix) 2016/03/20 に公開 -11.9LUFS mom-8.8 -1.7db Eminem - Till I Collapse (Southpaw) 2016/03/13 に公開 -13.8LUFS -4.5db DESIRE F.A ft. CHIDINMA [Official Video] Liberian Music 2016 2016/03/04 に公開 -12.3LUFS mom-9.8 -2.4db Snarky Puppy feat. Chris Turner - "Liquid Love" (Family Dinner Volume Two) 2016/02/18 に公開 -15.0LUFS mom-10.6 -2.7db Alan Walker - Faded 2015/12/03 に公開 -12.6LUFS -2.1db Baby Brown Ft. Imbro Manaj - Per Ty (Official Music Video) 2016 2015/12/28 に公開 -13.0LUFS +0.2db DAY BY DEY 2015/09/24 に公開 -13.5LUFS +0.3db Mehliana (Brad Mehldau & Mark Guiliana) - Hungry Ghost (Live) 2013/11/21 に公開 -12.0LUFS -0.5db Don't You Worry 'Bout A Thing - Jacob Collier 2013/10/13 に公開 -13.5LUFS -1.1db Snarky Puppy feat. Lalah Hathaway - Something (Family Dinner - Volume One) 2013/09/23 に公開 -14.4LUFS mom-8.5 0.0db というわけでHit曲以外にもジャンルを広げてみました。 で、これらのラウドネス値の平均が-13.78LUFS。 最高はFadedのリミックスもので-11.8LUFS。 最低はLexy Panterra...って誰や?って思ったらダンサーさんらしい。-20.3LUFS。 これだけ不可解に低いけど、他はまぁ。 さっきのVevo中心の平均とそんなに変わらないか...濡れ衣やね、ごめんなさい。 Mehlianaがラウドネスノーマライズ施行前の2013の動画にもかかわらず、-12.0LUFSで大きめ。 ピーク値も-0.5dbと多分アップ前と変わってなさそう。 2番目に低いAnderson .Paak & The Free Nationalsはライブ音源3、4曲の演奏。 で喋りの部分もあるからその辺も関係してるかもしれないですね。 そういう極端に低い部分、無音に近い部分と瞬間的に音量の高い部分、短時間的に音量の高い部分をどう計算してるかがラウドネス値とYouTubeアルゴの違いなのかな? さて次回はラウドネス測定J-POP編です。
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2017,03,15, Wednesday
YouTubeにマスタリングは必要無い?
今更ですがYouTube用のマスタリングについて勉強中です。 特にラウドネスノーマライズの部分。 T032とかと似てる感じで、あっちは放送音量を揃える為にピークレベルでは無く、 聴感上の音量に近いラウドネス値を基準にして音量に揃えましょう。 という規格ですが、YouTubeの方は目的は同じでも中身はよくわかっていません。 2015年位からYouTubeにアップされた動画は音量が揃えられて、極端に音の小さい動画や大きい動画は無くなりました(よね?)。 他にもApple MusicやSpotifyなんかでも同様に内容は違えど近い処理が行われてます。 CDや配信は未だラウドネスウォーの終焉を迎えるまでには至ってないわけですが、 ストリーミングでは既に極端なマキシマイズは必要無い、 というより害しか無い状態になりました。 CDや配信も2、3年のうちにiTunesのサウンドチェックが高性能化&強制onになるとかで20年続いた戦争も終戦するでしょう。 でもアップする側にしてみれば実際にはどの位の音量に揃えられているのか? ターゲットとなるラウドネス値はいくつなのか? 気になりますがGoogleは公表してないんですよね。 コロコロ仕様変更する会社なので公表してもすぐに過去のものになる可能性が高いですし… 日本は海外に比べるとストリーミングの比重が低いので情報もあまり無いですが、 海外の情報を調べると-13LUFSでピークは-1dbっていう情報が信用できそうな感じ (Apple Musicは-16LUFS、Spotifyは-11LUFSらしい)でしたが、 実際はどうなのか、確認の為にも自分で測定してみました。 Bruno Mars - 24K Magic [Official Video] 2016/10/06 に公開 まずはみんな大好きBruno Mars。ラウドネス値-13.2LUFS。ピークは-2.2dBFSと余裕あり。CD収録のオリジナルは-11.4LUFS前後なので、ピーク値と差し引きするとアップ元はまんまに近い値か? つかいつも聴いてる時より映像ついた方がグッときた、Bruno Mars。目的を忘れてもう一曲。 Mark Ronson - Uptown Funk ft. Bruno Mars 2014/11/19 に公開 -13.9LUFSのピークは-1.4db。24K Magicと割と近い値。 Strange Arrange: B.On.It and PJ Morton Live Remix 2014/10/30 に公開 B.On.It ProductionsのStevie Wonderカバー。 結構前のやつだけど誰もが認めるカッコイイやつ。 もうこれはミックスも普通じゃないけど、映像とあわせると最高になっちゃう。 ラウドネス値-13.1LUFS、ピーク値-0.9db。結構入ってる。 ラウドネスノーマライズ施行前だけどバッチリな感じ。 現状、数値的には予想通り。が、当然3曲じゃ分かりません。それにラウドネスノーマライズ施行前の音源2つを含めちゃったし。 次回は計測編。億PVのヒット動画のラウドネス値を実際に測っていこうと思います。
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