2017,03,18, Saturday
Hit曲の音圧解析
さて前回の予告通り、YouTube上でのヒット曲のラウドネス値を測定していこうと思います。 OFFICIALなものを中心に、ランキングを参考にしつつ多少ランダムになるよう、適当に思いつきも混ぜてます。 今更ですが測定方法はMac版 ChromeでYouTube再生してMac Pro(late2013)のアウトからデジタルでProtoolsに取り込み、Youlean Loudness Meterで測ってます。 数が多いのでキャプチャ画像は省略します。新しい順でいきましょう。 Ed Sheeran - Shape of You [Official Video] 2017/01/30 に公開 -13.5LUFS -4.2db ZAYN, Taylor Swift - I Don’t Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker) 2017/01/26 に公開 -15.7LUFS -3.8db The Chainsmokers - Paris (Lyric) 2017/01/12 に公開 -12.5LUFS -1.7db DJ Snake - Let Me Love You ft. Justin Bieber 2016/11/29 に公開 -12.7LUFS -1.5db Andra - Why (Official Video) 2016/08/11 に公開 -12.6LUFS -2.0db twenty one pilots: Heathens (from Suicide Squad: The Album) [OFFICIAL VIDEO] 2016/06/21 に公開 -13.7LUFS -2.8db Ariana Grande - Into You 2016/05/23 に公開 -12.6LUFS -2.1db Sia - Cheap Thrills (Performance Edit) 2016/03/21 に公開 -13.2LUFS -3.0db Fifth Harmony - Work from Home ft. Ty Dolla $ign 2016/02/26 に公開 -12.4LUFS -1.8db Little Mix - Black Magic 2015/05/29 に公開 -13.3LUFS -3.5db Ellie Goulding - Love Me Like You Do (Official Video) 2015/01/22 に公開 -13.2LUFS -3.2db Katy Perry - Dark Horse (Official) ft. Juicy J 2014/02/20 に公開 -15.2LUFS -5.2db Shakira - Can't Remember to Forget You ft. Rihanna 2014/01/30 に公開 -13.3LUFS -4.0db 上記OFFICIAL系の平均は-13.37LUFS。 最高はfifth harmonyで12.4LUFS。 最低はZAYNで-15.7LUFS。Katy Perryも-15.2LUFS。 前述の事前情報には近い値で収まっているとはいえ、3.3のバラツキは小さくない。 このバラツキ加減だと単純にラウドネス値で調整されてるわけでもないかもしれないですね。 近いけど別の、Google独自のアルゴである可能性が高いです。 ピーク値は平均-3.05db。OFFCIALものはピーク値に余裕があるものも多く、これらはYouTube側でノーマライズされたということでしょう。 YouTubeにアップロードされた時にエンコードで変わっているだろうからアップロード前は推測するしかないけど、元は大きくとも-0.5dbから-1.0dbと考えて、元ファイルのラウドネス値は-11LUFS前後なのかな? ストリーミング関係、特にSpotifyとマスタリングは共通にしてるのかもしれないですね。 というか今気づいたけど、これほとんどVevoじゃん。 そっちの規格に合わせちゃってんのかも。 Vevoはきっと特別な契約結んでいるだろうから通常のノーマライゼーションとは違う処理がされているかもしれないし、あんまり参考にならない可能性もあるな。 ということでもっとリリースありきのOFFICIALじゃないYouTuberっぽいやつ、 先述のStrange Arrangeみたいなのを測定した方がいいか。それとOFFICIALでもVevoじゃないやつ。 Alan Walker - Faded (Remix) Cutting Shapes & Shuffle Dance 2016/08/31 に公開 -11.8LUFS mom-8.4 -3.1db Anderson .Paak & The Free Nationals: NPR Music Tiny Desk Concert 2016/08/22 に公開 -15.5LUFS mom-8.9 +0.5db Gabbroo (Full Song) | Jassi Gill | Preet Hundal | Latest Punjabi Song 2016 | Speed Records 2016/08/11 に公開 -13.7LUFS mom-9.6 -3.7db Lexy Panterra - Used to Know (Twerk Freestyle) [4K] | Twerking & Dance Music 2016/07/29 に公開 -20.3LUFS mom-15.9 -8.9db VALERIY STEPANOV, JAY STAVE, PAUL KHOLODYANSKIY - THE CHICKEN 2016/04/03 に公開 -13.4LUFS +0.6db Rihanna - Work ft. Drake (R3hab Remix) 2016/03/20 に公開 -11.9LUFS mom-8.8 -1.7db Eminem - Till I Collapse (Southpaw) 2016/03/13 に公開 -13.8LUFS -4.5db DESIRE F.A ft. CHIDINMA [Official Video] Liberian Music 2016 2016/03/04 に公開 -12.3LUFS mom-9.8 -2.4db Snarky Puppy feat. Chris Turner - "Liquid Love" (Family Dinner Volume Two) 2016/02/18 に公開 -15.0LUFS mom-10.6 -2.7db Alan Walker - Faded 2015/12/03 に公開 -12.6LUFS -2.1db Baby Brown Ft. Imbro Manaj - Per Ty (Official Music Video) 2016 2015/12/28 に公開 -13.0LUFS +0.2db DAY BY DEY 2015/09/24 に公開 -13.5LUFS +0.3db Mehliana (Brad Mehldau & Mark Guiliana) - Hungry Ghost (Live) 2013/11/21 に公開 -12.0LUFS -0.5db Don't You Worry 'Bout A Thing - Jacob Collier 2013/10/13 に公開 -13.5LUFS -1.1db Snarky Puppy feat. Lalah Hathaway - Something (Family Dinner - Volume One) 2013/09/23 に公開 -14.4LUFS mom-8.5 0.0db というわけでHit曲以外にもジャンルを広げてみました。 で、これらのラウドネス値の平均が-13.78LUFS。 最高はFadedのリミックスもので-11.8LUFS。 最低はLexy Panterra...って誰や?って思ったらダンサーさんらしい。-20.3LUFS。 これだけ不可解に低いけど、他はまぁ。 さっきのVevo中心の平均とそんなに変わらないか...濡れ衣やね、ごめんなさい。 Mehlianaがラウドネスノーマライズ施行前の2013の動画にもかかわらず、-12.0LUFSで大きめ。 ピーク値も-0.5dbと多分アップ前と変わってなさそう。 2番目に低いAnderson .Paak & The Free Nationalsはライブ音源3、4曲の演奏。 で喋りの部分もあるからその辺も関係してるかもしれないですね。 そういう極端に低い部分、無音に近い部分と瞬間的に音量の高い部分、短時間的に音量の高い部分をどう計算してるかがラウドネス値とYouTubeアルゴの違いなのかな? さて次回はラウドネス測定J-POP編です。
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2017,03,15, Wednesday
YouTubeにマスタリングは必要無い?
今更ですがYouTube用のマスタリングについて勉強中です。 特にラウドネスノーマライズの部分。 T032とかと似てる感じで、あっちは放送音量を揃える為にピークレベルでは無く、 聴感上の音量に近いラウドネス値を基準にして音量に揃えましょう。 という規格ですが、YouTubeの方は目的は同じでも中身はよくわかっていません。 2015年位からYouTubeにアップされた動画は音量が揃えられて、極端に音の小さい動画や大きい動画は無くなりました(よね?)。 他にもApple MusicやSpotifyなんかでも同様に内容は違えど近い処理が行われてます。 CDや配信は未だラウドネスウォーの終焉を迎えるまでには至ってないわけですが、 ストリーミングでは既に極端なマキシマイズは必要無い、 というより害しか無い状態になりました。 CDや配信も2、3年のうちにiTunesのサウンドチェックが高性能化&強制onになるとかで20年続いた戦争も終戦するでしょう。 でもアップする側にしてみれば実際にはどの位の音量に揃えられているのか? ターゲットとなるラウドネス値はいくつなのか? 気になりますがGoogleは公表してないんですよね。 コロコロ仕様変更する会社なので公表してもすぐに過去のものになる可能性が高いですし… 日本は海外に比べるとストリーミングの比重が低いので情報もあまり無いですが、 海外の情報を調べると-13LUFSでピークは-1dbっていう情報が信用できそうな感じ (Apple Musicは-16LUFS、Spotifyは-11LUFSらしい)でしたが、 実際はどうなのか、確認の為にも自分で測定してみました。 Bruno Mars - 24K Magic [Official Video] 2016/10/06 に公開 ![]() まずはみんな大好きBruno Mars。ラウドネス値-13.2LUFS。ピークは-2.2dBFSと余裕あり。CD収録のオリジナルは-11.4LUFS前後なので、ピーク値と差し引きするとアップ元はまんまに近い値か? つかいつも聴いてる時より映像ついた方がグッときた、Bruno Mars。目的を忘れてもう一曲。 Mark Ronson - Uptown Funk ft. Bruno Mars 2014/11/19 に公開 ![]() -13.9LUFSのピークは-1.4db。24K Magicと割と近い値。 Strange Arrange: B.On.It and PJ Morton Live Remix 2014/10/30 に公開 ![]() B.On.It ProductionsのStevie Wonderカバー。 結構前のやつだけど誰もが認めるカッコイイやつ。 もうこれはミックスも普通じゃないけど、映像とあわせると最高になっちゃう。 ラウドネス値-13.1LUFS、ピーク値-0.9db。結構入ってる。 ラウドネスノーマライズ施行前だけどバッチリな感じ。 現状、数値的には予想通り。が、当然3曲じゃ分かりません。それにラウドネスノーマライズ施行前の音源2つを含めちゃったし。 次回は計測編。億PVのヒット動画のラウドネス値を実際に測っていこうと思います。
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2017,02,15, Wednesday
Protools HD 10.3.8+VEP4 → VEP5 → Protools HDX 12.6+VEP6 への変換手順。
海外のサイトなんかで色々調べても解決法が見つからなかったので、自分が成功した方法をここに記しておきます。 Mac OS 10.7.5 Protools HD 10.3.8 Vienna Ensemble Pro 5.4.14074 Mac OS 10.11 Protools HDX 12.6.1 Vienna Ensemble Pro 6 最初にPTHD10+VEP5のシステムでVEP4を使ったセッションを普通に開きます。ここは問題無く開くはず。 VEP4はVEP5のRTASで立ち上がるはずです。でこれをまずVEP5 AAXに変換するのですが、 プラグインリストから選び直すとオーディオバスが消えてしまいます。 のでVEP5 RTASのままセッションを別名保存。閉じます。 次が重要でProtoolsのプレイバックエンジンをCore Audioに変更、Mac内蔵なんとかにでも変えて下さい。 Native環境にしちゃう。HD TDMのままだとどうしても次の手順でオーディオバスが消えてしまいます。 でProtoolsを一旦終了。 次にやるのはVEP5のRTASプラグインを無効化。 Digidesign/Plug-Ins以下の4つをPlug-Ins (Unused)に移動してください。 ![]() Vienna Ensemble Pro Audio Input.dpm Vienna Ensemble Pro Event Input.dpm Vienna Ensemble Pro Surround.dpm Vienna Ensemble Pro.dpm で、さっきのVEP5 RTASセッションを読みます。 VEP5 AAXに自動変換されて開きます。オーディオバスも消えていないはず。 これで保存してVEP 6のシステムで読み込む時にプレイバックエンジンをHDXに変更すれば問題無いはずです。 ![]() というわけで大方古いシステムでの準備次第というわけで、古いシステムを処分しちゃった人はご愁傷様です。 他にもうちの環境だとMcDSP Filter Bank V5の設定が飛んじゃうので、AAX Nativeに変換してから新しいシステムで開いてます。 TDM環境がプロ用のはずなんだけど、バグは多いという逆転現象。結局安定性はシェアによるのか。 プロ用を謳ってるソフトや機材でもバグだらけな上、3年もすれば互換性の問題が出てくる。この十年でサプライヤのスタンスも本当に変わりました。Appleを筆頭に。 以上いつもの愚痴含む。GL。
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2015,02,09, Monday
先月、愛用のアコースティックギター、CollingsのD2Hの弦を換えようとギターをよく見ると、トップ材が割れてました…
![]() ![]() 分かり難いですが、2ピースのトップ材の継ぎ目、中央部分のブリッジからボディエンドにかけてパカっと… 愕然としました。悲しすぎる。 そういえば先月は一度も触ってなかったので気付きませんでした… 冬の乾燥でやられたのだろうけど、このスタジオが完成してから数年問題無かったので油断してました。 温度管理はしていたのですが、やはりスタンドに立てておくのはダメみたいですね。 ということで色々知り合いに相談してリペアに出すことに。 最終的にお願いしたのは沖田ギター工房。 千葉迄持って行き、色々相談しました。 まずはトップ材の加湿、木が多少戻ったところで圧力をかけながら接着。その後内部に割れ止めをかけるとのこと。そこから先は塗装迄やった方が奇麗に直せるし、その後の保護の意味での良いのは当たり前なのですが、塗装を変えると音が変わる可能性もあるし、今回はとりあえず接着だけして経過を見るということに。 ![]() ![]() 3週間程で返って来たギター。とりあえず弦を張ってしばらく様子見です。 見た目は元通り。というわけには行きませんが、音はまったく問題無し。 また大事に使っていこうと思います。 というわけで乾燥対策。 ![]() ![]() 一つはOasisのHumidifier OH-1。ギターをケースにしまっている間、一緒に保管して乾燥を防ぐものです。中に水を入れると中でゼリー状になり、乾燥状態の時に空気中に水分を気化発散してくれるものです。 もう一つは加湿器。でもスタジオなので音が鳴るものはNGということで、気化式加湿器というものを導入してみました。 ![]() どれだけ効果があるかはわかりませんが、無いよりはマシだろうということで。 湿度計でしばらく様子を見ます。 今期の冬は乾燥がいつもよりキツいのか、建物が出来てから数年経ったことでスタジオ内の湿度が変わったのか。 どの楽器も少しネックの調子が悪め。そっちも少しでも改善してくれると良いのだけど。
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2015,01,25, Sunday
Kraftus、今週のリハーサル、そして本番を今週末に控え、シンセの音作りをしていました。
今回は事情あって佐藤君のmoog voyagerは出番無し。代わりに僕の長年の相棒、 novation novaに出番が回って来ました。 ![]() 最近はソフトシンセを使うことが増えたけど、やっぱり慣れた楽器。思い通りに音作り出来るし、音もかなり良い。 Arturiaのmini vとかomnisphereで作った音をnovaで作り直すような作業だったのですが、負けず劣らず。元はソフトシンセで作ったので、いわばそっちがオリジナル音色なのにこれはなかなか凄いことです。芸達者。見直しちゃいました。思えば10年前はこのシンセに惚れ込んで予備まで買ったんだった。 摩季さんの現場なんかでは大活躍だったな。ちょっと出来ること多過ぎて複雑な部分もあるけど、最近のソフトシンセに比べればずっと直感的に操作できる。 今もデスクには設置してはあるのですが、ソフトシンセを使いがちでした。また使おう♪ というわけで今回はmoogじゃなくてnovationサウンド。 Kraftus 4th Kraftは1月30日金曜日、川口Shock onです! :::Kraftus::: Bass : 熊田豊 Sax : 甲本奈保美 Guitar : 木原良輔 Keyboard : 佐藤昌 Drums : 本橋昭宏 ■2015年1月30日金曜日 川口Shock on Karftus 4th Oneman Live 「4th Kraft : x,y,z and t」 時間:開場18時/開演19時30分 料金:2800円(+飲食オーダー) LIVE Music & Restarurant Bar Shock on OPEN 年中無休 18:00~3:00(ラスト・オーダー2:30) TEL:048-259-5776 埼玉県川口市栄町3-8-15 太陽サパールビル5F JR京浜東北線 川口駅東口 徒歩3分 予約はお店、もしくはこちらから。
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