目を上げたら、kaiちゃんみたいな白い雲が木々の上にぽっかり浮かんでいました。彼もわたしの親友でした。
ある日唐突に、夫が言った
俺の親友はさあ、君だよ
他にはいないなあ
不意のことで目を丸くしながら
わたしもと答えた
親友、いい言葉だけど、そうそう使えない言葉
あなたに言いたい
いつまでも正しくあなたはわたしの親友です
夫が去って何年も経った
今、わたしの親友は息子と娘
もうすでにわたしを通り越してしまった彼らが
わたしの親友になった
こんな幸福はなかなかないと思う
目を閉じて夫のあの時の顔を思い出している
その時の彼の寂しさと幸福を
わたしも感じている |