2016年最後はアニメ「この世界の片隅に」の映画を観て終わりました。
原作:こうの史代
監督・脚本:片渕須直
今迄のいわゆる「原爆・反戦映画」とは違っています。
どう違うのか、うまく説明できませんが、暗く重苦しい空気がおおっているのではなく、戦時の人々の生活がたんたんとそれもユーモアたっぷりに描かれていて、喜びや悲しみや怒りや後悔、もろもろの感情がじわーっと心に染み入ってくるのでした。
原作者のこうの史代さんは本(漫画)のあとがきでこう書いています。
「この作品では、戦時の生活をだらだら続く様子を描くことにしました。
そこにだって幾つも転がっていたはずの「誰か」の「生」の悲しみやきらめきを知ろうとしました。」
主人公のすずさんの発する言葉が今も胸によみがえります。
演じた能年玲奈さんの声と共に。(能年玲奈さん、今はのんさんですが、すずさんにぴったりでした。)
そして今、シリアやイラクをはじめ戦火のただなかにいる人々にも同じ生活があることに想いをはせました。
どうしても原作を読みたくなって、大人になって初めてコミックを購入してしまいました。 |