昨年、家の建て替えの際、身の回りの品々を大分処分しました。
書籍や洋服や着物や食器、登山やキャンプの道具、家具、電気製品、これでもかと言うほど山のような量で、中には思い出の品も多くありましたが、思い切って捨てたのでした。
しかし、今になって未練がましいのですが、惜しかったと後悔する物もあります。
その一つにGEMがあります。
20代の頃から愛用していたのだから、いい加減くたびれていて、新しいのを買えばいいや、なんて軽く考えて処分してしまったのです。ところが、いざ購入しようとしたらどこも品切れ、おまけにすでに絶版になっていました。
三省堂「GEM英和・和英辞典」、日本で最小サイズの辞書でしょうね。
1925年に第1版が生まれたと言うから85年以上も愛されてきた訳です。時の流れと共に、1999年の第7版を最後に電子辞書に座を譲ってしまいました。
欲しくて欲しくて、やっと紀伊国屋で手に入れました。
以前の物と同じ、革の表紙に金箔の文字、側面はぐるりとこれまた金箔が施されています。
こんなに小さいのに、 風格、威厳に満ちています。
手のひらに馴染む感じに思わず、にっこり。
まだパリパリっと音がするページをめくってみました。
これからまた何十年ものお付き合い、
どうぞよろしくお願いします、GEMさん! |