時々、後藤健二さんのことを思い出す。
嘗て、ニュースで知っただけの人だ。
無論、彼の人となりや人生について何も知らない。
ただ、わたしの中にあるのは、
彼は一匹の羊を探しに行き、友のために命を捨てたということだ。
世界は彼の行為を無謀で愚かで、迷惑千万なことであったと言う。
でも、本当に尊いことは多くの人には見えていないのだと思う。
わたしたちの人生なんて、ほんのほんの小さな砂粒のようなもの、
果てしない宇宙の中で、ほんの一瞬浮き上がったほこりのようなものだ。
それに気づいても、知らぬふりをして通り過ぎてしまう。
この命をどんなふうに生きるのか、死んでいくのか、考えている。
大きなこと、人から称賛されるようなことは成せるはずもない。
ましてやそんなことはすぐに消え去り忘れ去られ、本当はどうでもよいことだ。
真実に生き、死ぬことができるようになりたい。
そうする勇気がほしい。 |