2011,12,12, Monday
導入したAvocet。4ヶ月使っての雑感。
![]() まず総合的な音質ですが、ABテストしたわけでは無い上に最近スタジオが新しくなってますから印象、主観です。 質感的には全体的に「しっとりしてる」印象。レンジが広いとよくそんな印象を持ちますがそんな感じです。 で、レンジが広いとたいていおとなしく感じるんですが、これもある意味あてはまります。でもエッジが無いわけじゃなくて、逆にスピード感はかなりあります。特に低域部分。 確実に感じる点は空間、奥行きの表現。定位なんかも凄くわかりやすい。位相をいじったようなエフェクト音も「今スピーカーの15センチ右」みたいに音が見える感じ。 もう少し高域に華やかさがあっても良いかな?とは思いますが、概ね音質的には満足です。 デジタル入力とアナログ入力の音質差です。 これは僕の使ってるLynx Aurora16との比較になってしまいますが、全体的にAvocetの方が腰高。というか硬い印象。腰高だけど、音はAuroraの方が明るく感じます。 硬いというのはある意味「正直」ってことでもありますが。 まず低域はAvocetの方がタイトで硬い。Aurora16の方が少しだけキックが長くなる感じ。低域の量感はAurora16の方が出ていて太く感じます。 中低域はAvocetの方が密度が高いです。ここもAuroraは少しゆるく感じる。 中高域はAurora16の方が前に出る感じ。Avocetは少し引っ込む感じでここらへんおとなしく感じる部分かも。 高域はAvocetの方が出てるってことは分かりましたが、質の違いはまだよくわかりません。 総じてAvocetの方が音が速い感じなので、今までもそうでしたが、今後もデジタル入力を中心に使うと思います。 で、使い勝手の面ですが、良いと感じる点から。 切り替え時の音切れがありません。インプットをアナログ→デジタルだろうがデジタル1→デジタル2だろうが殆ど音切れしません。 これ最高。 GRACEとかは音切れした気がするんで、これだけでも相当素晴らしい機能です。わずかな差をインプット切り替えて比べる時なんかは凄くやり易い。 GAIN OFFSETS機能は便利です。 Protoolsの音量とCDプレイヤーやiTunesの音量を一緒にしてしまうと切り替える度に爆音なんてことになるので、あらかじめ音量を下げておけます。 ちゃんとデジタル入力にも効きます。素晴らしい! 今までもそうしてましたが、専用の機能で音質劣化が少ない。というか無いように感じます。 最初OFFCETS機能が使えなくて故障かと思いましたが、ご丁寧にLOCK/UNLOCK機能が隠れていてLOCKを外すと普通に機能しました。 さて使い辛い点 ヘッドホン、CUE送りの使い勝手が最悪です。 ヘッドホンでチェックしようと思ったら、 1.MUTEボタンでスピーカーからの音を切る。 2.PHONESボタンでヘッドホンモードに入る。 3.ヘッドホンのソースを選ぶ(PHONES/MAIN) 4.メインロータリーエンコーダーで音量調整。 で、スピーカーに戻る時は逆の手順です。 PHONESボタン=SHIFTボタンなので、ヘッドホンモードの時はインプットの切り替えができません。 もう一度PHONESボタンを押してインプット切り替え、でチェック終わったらもう一度PHONESボタンでヘッドホンモード→音量絞ってPHONESボタン押して、スピーカーのMUTE外す。 ってPHONESボタンの出番が多過ぎ。ヘッドホン専用のMUTEを付けてくれれば全部解決するんですが... しかもヘッドホンの音質はちょっと?です。どうにもシャキシャキというかスカスカな感じです、今のところ。 CUE送りの方は色々方法がありますが、普通にCUEBOXにCRで聞いてる物と同じ物を送る場合、Accessory端子(Dsub25)からLINEレベルのPHONES Line Outっていうのを使うのが普通だと思います。 が、これ本体側のPHONESのレベルかんじゃってるんですよね... 意味不明です。 ということはCR側でヘッドホン使って音量変えちゃうと、Booth側も音量変わっちゃうわけで、CR側は別にヘッドホンアンプ用意しないと。音質も微妙だからそれが最良かも。 本体のPHONES端子とAccessory端子側のPHONES Line Outは実質同時使用できないってことです。しかも!驚いた事にこのAccessory端子側のPHONES Line Out(いちいちナゲーな)はアンバラ出力! うちは多分大丈夫だろうけど、大きいスタジオはどうするんですかね。 PHONES Out以外にもSource Outっていうのもあるので、これTB Mic Outを混ぜて送るしか無いかなぁ...というわけで別にCue用ミキサーも用意しました...本末転倒感大。 トークバックマイクもゴミみたいなので良いから1つ内蔵しておいて欲しかったなぁ。あ、でも一人でオペレートだとTBボタンのラッチ機能は良いですね。 他にはOut3をサブウーファー用にすることもできるようになったのは良いのですが、L/Rのマージ機能が個人的には欲しかったなぁ。 総じてレコーディングのことはあまり考えてないなって感じですが、ミックス、マスタリング作業は凄くやり易いですね。 ただ全く使わないボタンもあるので、できればヘッドホン専用のMute...(しつこく)
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2011,11,15, Tuesday
長らく使わずに倉庫で眠っていたRhodes Pianoを新しいスタジオには常設することにしました。ということでずっと使ってなかったので調律も含め再調整。
![]() ドライバーあればたいていの部分はバラせます。 中にあるシリアルは23000番台。フェンダーが関わっていたのが65〜75年あたりなので、その頃の物だと思います。 50000台で71年製だそうなので、フェンダーローズとしては比較的初期の製品の可能性がありますが、スタンプは73年製をにおわせる物が叩いてありますし、仕様をみると後期のモノでしょう。型としては「Fender Rhodes Mark I Stage 73key」となり、よく見るFender以降のMark Iの一つ前のモデルになりますね。 この年代がそうなのかどうも鍵盤アクションが重くて返りが遅いのでなんとかしようと、 シリコングリス塗ったりしてがんばりましたがあまり改善せず。しょうがないんですかね... ![]() ペダルとダンパーのあたりも調整が難しく、あちらを立てればこちらが立たず。非常にアナログな作業でした。 しかし弾き辛い...鍵盤は重いし返ってこないし、同音連打はミスるし、強く弾くと2度打ちしちゃうし、短い音は一瞬ダンパー離れて偽ディレイみたいになるし、ペダルの効きはどうしても均等にならないし。使いこなすのは至難の業でしょうね。 Rhodesは弾き手を選ぶっていうのもわかります。これらの欠点を広い心で受け止められる優しい人が向いてるんでしょう( 笑) 一度プロに調整してもらうと違うのかなぁ... ま、音は説明のいらない物ではあります。適当にテンション入れてコードをスウィープすればメロウなファンクチューンが始まります(笑) ![]() とりあえずなんとかつじつまあわせて調整しましたが、これで良いのかは誰かに弾いてもらわないとわかりませんね。 僕には弾けないんだから(笑)
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2011,10,16, Sunday
今年の2月末から作っていた僕のスタジオが完成しました。
![]() 建物の施工は穂高企画さん。スタジオの施工は(株)アコースティックエンジニアリングさんにお願いしました。 仮の作業場で仕事をしていた半年は凄く長く感じましたが、その甲斐あって今はとても快適です。色々難しい注文もうまく対応して頂きました。これからも色々試しながらアップデートして行こうと思います。 ![]() モニター、居住性を考えて天井は高いです。窓があるのも意外と珍しい。 ![]() 狭くなりすぎないようにと、疲れないモニターの為にちょっと吸音は少なめ。 ![]() ファンのある機材、ノイズを発する機材は消音ボックス内へ。空調、換気も含め、暗騒音排除は一番こだわったポイントです。実はまだ問題あるのでアップデート中ですが... ![]() ワイアリングは全部自分で。エルコでバンタムパッチ組みましたが徹夜作業が続きました。大変だった... ![]() スピーカー台はコンクリートで重厚に作って頂きました。モニタースピーカーは試行錯誤中。 ![]() ラックは30mm集成材で特注。機材選定中でまだ隙間だらけなので、いらないモノが結構入ってます(笑) ![]() しばらく倉庫で眠っていたRhodesも復活。手に余るので誰か弾きに来て下さい(笑) ![]() ブースは二畳程度ですがここも天井が多少高めなのでそれ程圧迫感は無いかな。 ![]() ブース内はカメラ設置。 僕のアトリエ的要素の強いスタジオですが、一応ブースもあるので純粋にダビングレコーディングなんかでも使えます。 十代の頃に思い描いたよりも完成は5年遅く、 規模も小さいですがやっと持てた自分のスタジオ。 ![]() 仕事に来て飲むコーヒーのウマいこと、最高です。
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2011,09,01, Thursday
という名の色なんです。良い色。良い名前の色。名前の通りの色です。
実際ニューヨーク州にもこういう名前の湖があるらしいです。アディロンダック山地とかいう所にあるらしい。アディロンダックってスプルースのあれかな?多分木の産地で、もしかしたらそこから由来してるのかもしれません。 ほんと楽器は出会いですね。血眼で探す訳じゃ無いけど、何年か寝る前に検索してみたりしてふとしたタイミングでみつける。 今回もずっと探してたけどなかなか出会えなかった楽器。売りに出されて5時間で先約が入ってしまい、急いで問い合わせるもキャンセル待ちリスト2番目。半ばあきらめていたら楽器屋から良い知らせがあり急いで試奏に行きました。で、即決。予想通りの楽器でした。 とはいえ、楽器は実際使い込んで見ないと分からないこと多いですからね。10年後も「やっぱ良い!」って言える楽器だと良いな。
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2011,08,25, Thursday
届きました。
![]() 今までBig Knobで我慢してて入れ替えるか迷ってたんです、モニターコントローラ。別にそれ程不満を感じてたわけでもなかったので。 というより音自体はまぁ不満もあったのですが、機能的には色々便利で総合的にはなかなか入れ替えできない状態で… ただ次のシステムを考えるとちょっと不具合も感じてたので導入しました。 他に候補だったのはお決まりのGraceのm904とDangerous MONITOR ST。意外と選択肢無いですよね。現実問題GraceかCrane Songの2択。 Graceはたまに使う事があるので良く分かってたんですが、Monitor STの方は日本に代理店が無いし情報が少なく、勇気が無くて結局却下。Graceは音は良いですが色々考慮してAvocetになりました。 で今日入れ替えてみたらやっぱり凄く違う! 今Mixの最中なので、動作チェックしたら元に戻そうと思ったんですが、急いでこの音に慣れる事にしました(笑) まだ1時間試しただけですが、飽和感がなくなって低音も濁らない。濁らないけどドーンと出る。Graceと違うのはこのドーンってところかな?(笑) Graceはもう少しきれいな感じ。まとまってるというか、破綻しない音。 Avocet=太い、Grace=Hifiってのはまぁほぼ正解っぽいですね。でもGraceって見た目程神経質じゃないですよね。あれも音楽的で良い音。A/Bテストしてないけど、音的にはどちらも良いなと思います。 でも使い勝手はAvocetの方が良さそうです。Avocetの難点はちゃちなところでしょうかね...スイッチ類とかすぐダメになりそう。これ大丈夫なんかな? それからリモコンが角張っていて痛い(笑)机に埋め込みたくなります。 ちなみにセッティング的にはDIGITAL INだけしかまだ使ってません。このDAは良いなぁ。まだAurora16とは比べてみてないけど多分こっちのが良い。DAからのダイレクトアウトもあれば使いたいくらい。AuroraのDAもかなり良いんですけどね。 あとはできればOptical Inも付けて欲しいですね、Mac Pro繋ぐのに。あとはCue Box用のアウトが確かアンバラ。ここら辺は後日チェック。
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