一晩中、小雨が降り続きました。
テントの中で聞く雨音はとても優しい音でした。静寂な中に音楽のようでした。
さわさわさわと霧のようであったり、雨粒が大きくなって一粒一粒が感じられるほどであったり。いつまででも起きて聴いていたい気分にさせられました。
そうそう、今回はいつもより鹿の声が少ないように感じられたのですが、ある晩、夜半過ぎに本当に近くからの声で目が覚めました。
たぶんテントのすぐ近くにいたのでしょう。タープの下のテーブルにはパンを、それと、ゴミの入った袋も出しっぱなしにしてしまったので、まずいなあと思ったのですが、鉢合わせするかもと出て行く勇気もなく。
それなのに、海ったら全く起きる気配なし。
全く、犬なのにね!
すやすやとまるで、赤ん坊のように朝まで眠り続けました。 |